ダイカストの代表的な表面処理にはどのような方法がありますか?
代表的なものとして下記5つの方法がございます。
1: 化成処理+塗装
→ダイカストの外観の体裁面と耐食性が必要なとき
2 :化成処理
→内装部品で、体裁面よりも耐食性を重視するとき
3 :アルマイト+塗装
→化成処理+塗装の組み合わせよりも過酷な耐食性と皮膜の硬さが必要であり、更に外観面に使用するとき
4 :アルマイト
→内装部品で高い耐食性が必要なとき
5 :めっき
→金属感または導電性、電磁波シールド性が必要なとき
アルミダイカスト(ADC12)にアルマイトが可能ですか?
アルマイトは可能です。展伸材(通常の板、丸棒、押し出し材等)とは異なる光沢のない濃い褐色~グレー系の皮膜になりますが、皮膜厚さ、耐食性、硬さもあります。
但し、写真に見られるようにADC12材の皮膜断面は凹凸が激しく、A5052は素地と並行で面粗さも少ないです。
ADC12材にアルマイト処理は出来ますか?
ADC12材にアルマイト処理を行うことは可能です。合金組成や表面の状態により皮膜の厚みが異なります。ご要望や目的に応じて下記のような様々な処理に対応致します。是非ご覧ください!
ADC12材にアルマイトを行うとグレーや部分的に茶色になるのはなぜですか?
アルマイトは素材の合金添加物の影響によって発色することがあり、ADC12材のように流動性を高めるために大量のケイ素を加えられた素材に、処理をすると皮膜は灰色系の色調になります。また、ところどころ茶色の色調が見られるのは鉄の多い部分に見られます。
アルミダイカスト(ADC12)の化成処理の耐食性はどのくらいありますか?
通常のADC12の化成処理は塩水噴霧試験にて24~72時間の連続噴霧後の腐食面積率がRN9.5以上を要求されております。なお、噴霧時間は各メーカーの仕様により異なります。
当社開発のアルミダイカスト用化成処理:ACF650(高耐食性化成処理)は下記の写真に示すように塩水噴霧試験法で、1000時間、RN9.5が可能です。
D処理とは何ですか?
D処理とは、アルミダイカスト、特にADC12用に当社が開発した高耐食性、コンタミの少ない処理方法で、塗装の密着性が特に優れています。
特長としては、色調は白系の半艶~つや消しで、湯じわ、湯境が見えにくくなっており、特に高耐食性化成処理、塗膜の密着しにくいダイカスト、鋳物等に使用されています。