耐熱性黒アルマイト [ヒートブラック®] 概要
黒アルマイトは低温域ではそのまま色が保持されますが、アルミニウムの再結晶温度である250°C以上の高温下では徐々に変色や退色してしまいます。その理由として、熱処理や日光等で曝露されることにより皮膜微細孔中の染料が分解し、脱色する傾向にあります。また、加熱による線熱膨張係数の違いから発生する力によってクラック(ひび割れ)や皮膜が剥離されアルマイト本来の機能を失ってしまいます。再結晶温度の250°C以上にて長時間さらされると、素材自体の特性、塑性変形等が生じてしまうことから、皮膜は保持されるものの素材が耐えきれません。これらを鑑み、当社は300°C14日という過酷な条件にて試験を実施しております。
当社で開発したヒートブラックは、アルミニウムの再結晶温度以上である300°C環境下でも長時間変色せず、目視上でのクラック発生もみられない耐熱性・耐摩耗性皮膜です。通常の黒アルマイトでは300°Cでは1時間、長くても半日程度で変色しはじめますが、当社のヒートブラックは300°Cで14日間、500°Cで1時間でも変色ならびにクラック発生があまり確認できないといった画期的な黒アルマイト技術です。
耐熱性黒アルマイト [ヒートブラック®] 特長
色調 | 褐色~黒系 |
硬度 | 350~400HV |
皮膜厚さ | 20~40μm |
加熱による皮膜外観の変化
加熱前後の色の変化
ヒートブラックは300℃においても色の変化がありません
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耐熱性黒アルマイト [ヒートブラック®] 用途
熱処理や屋外環境(日光・紫外線環境下)に使用する部品
耐熱性黒アルマイト [ヒートブラック®] 対応可能な材質・大きさ
【対応可能材質】
- 純アルミニウム系:A1100、A1200等
- 耐食合金系:A5052、A5056、A6061、A6063等
【対応可能最大サイズ】450×100×500mm