クロメート化成処理[アロジン/アルサーフ] 概要
化成処理とは、金属などの素材の表面に化学的な方法によって皮膜を形成する処理のことです。素材表面に化学反応を起こして表面状態を変化させることによって、耐食性を高めたり、塗料との密着をよくしたりするなど、元々の素材に足りなかった性質を与えます。アロジン処理とはアルミニウムにクロメート処理を施したものの呼称であり、クロム酸塩を用いて、金属の表面に六価クロムの酸化皮膜を作ります。アルミニウムの耐食性や塗装密着性の向上として使用されます。
当社のアロジン処理は#1000、#1200共に通常処理(寸法誤差0.02mm(20μm)以内)に加え、寸法誤差0.005mm(5μm)以内に収めることができる精度物処理(H処理)の対応も可能です。また更に、クロメート処理後の塗装時に発生しやすいマスキングテープを剥がした際の皮膜の退色や、塗装焼き付け温度である180~200°Cで退色・変色もありません。
寸法の安定性や処理後のゆるみ、塗装の焼き付け時の変色・退色でお困りの場合は当社へご相談ください。
クロメート化成処理[アロジン/アルサーフ] 特長
アロジン処理には、無色(素地色)・有色(黄褐色)の2種類がございます。
無色クロメート:アロジンD#1000 | 有色クロメート:アロジンD#1200 | |
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色調 | 素地色~薄乳白色 | 黄~赤褐色 |
SST(塩水噴霧試験法) | 336時間 | 336時間 |
精度物(H)処理 | 0.005mm(5μm)以内 | 0.005mm(5μm)以内 |
塗装密着性(旧JIS碁盤目試験) | 100/100 | 100/100 |
皮膜厚さ | 1μm以下 | 1μm以下 |
MIL規格対応 | 可能 | 可能 |
クロメート化成処理[アロジン/アルサーフ] 用途
- 半導体部品
- 医療機器部品
- 精密部品全般
無色クロメート(アロジン#1000)と
有色クロメート(アロジン#1200)-ヒートシンク / A6063
クロメート化成処理[アロジン/アルサーフ] 特記事項
- 皮膜は柔らかく傷つきやすいため、取り扱いに注意が必要です。
- アロジンD#1000は素手で触ると指紋が付着し除去ができません。
- 包装紙等の選択により、転写、吸湿等が発生し、シミになることがあります。