導電性アルマイト [導電マイト®] 概要
アルミニウムそのものは導電性がいいけれど、アルマイト処理をしてしまうと皮膜が絶縁性のため電気を通さないものと一般的に知られています。その理由は、アルマイトは理化学研究所が絶縁材料として開発し、その後、硬さ、耐食性、カラー化等の機能的工夫を加えて現在に至って世の中に多く使用されているからです。そのため、電気を通す必要があるものには化成処理や一部にマスキング処理を行うことで対応をしていました。
しかし、当社では『電気を通すアルマイト』といったアルマイトの常識を覆すようなことを世界で初めて開発・実用化させました。「導電マイト」は、処理工程での処理液の工夫や作業工程の追加で耐摩耗性と導電性の良い皮膜を持っております。そのため、帯電防止や電磁波シールドの特性を必要とする機器への利用も期待できます。また、鉄と同等の硬さで傷つきにくく、耐摩耗性にも優れています。
導電性アルマイト [導電マイト®] 特長
導電性アルマイト[導電マイト] | |
色調 | ほぼ全て |
硬度 | 350~400HV ※但し、合金種によって異なる。 |
皮膜抵抗値 | 10⁰~10⁻² Ω(4端子による測定) |
シールド性 | 0.1MHz~1GHz アルミニウム素材と同程度 ※但し、合金種によって多少異なる |
導電性アルマイト [導電マイト®] 用途
- 導電性を必要とする部品
- 電磁波シールド性を必要とする部品
導電性アルマイト [導電マイト®] 対応可能な材質・大きさ
【対応可能材質】
- 純アルミニウム系:A1050、A1100、A1200等
- 高力合金系:A2017、A2024、A7075等
- 耐食合金系:A3003、A5052、A5056、A5083、A6061、A6063等
- その他:A4043、AC4C
【対応可能最大サイズ】500×120×600mm